クリスマスツリー

クリスマスの起源や由来・意味とは?日本のクリスマスの歴史も解説2018.11.22

冬はイベントが多く胸が躍る季節ですが、特にクリスマスは一大イベント。ですがクリスマスとは、そもそもどんな出来事に由来するイベントか、疑問に思ったことはありませんか?そんな疑問を解決するクリスマスの本当の意味や起原をご紹介します。また、日本にクリスマスが定着した歴史についてもお届け。今年は知的にクリスマスを楽しんでみませんか?

クリスマスの意味とは?

クリスマスプレゼント
クリスマスの語源が「キリスト(Christ)のミサ=礼拝(mass)」をかけ合わせてできた言葉ということもあり、多くの方は「クリスマス(12月25日)=イエス・キリストが生まれた日」と思い浮かべるでしょう。しかし一説によると、12月25日はイエス・キリストの誕生日ではないとされています。これはイエス・キリストの言行録と言われる福音書に明確な誕生日の記載がなかったため、古代キリスト教徒たちがさまざまな角度から推測や計算を行い、編み出された日付として12月25日が設けられたからです。

ですが、約2,000年も前から12月25日はイエス・キリストの誕生日だと信じる人が多かったのも事実。そのきっかけとなるのが、326年12月25日にローマで行われたイエス・キリストの降誕祭です。ここから「12月25日がイエス・キリストの誕生日」であると定着してしまったという説があります。

このように長い間、12月25日をイエス・キリストの誕生日として祝ってきたこともあり、現在では「クリスマス=イエス・キリストの誕生日」ではなくクリスマスにはイエス・キリストが誕生したことを祝う日という認識へと変わっていきました。

クリスマスイブの意味とは?

クリスマスイブと言われたら、思い浮かぶ日付は12月24日。クリスマスの前日という認識が強くありませんか?クリスマスイブとクリスマス当日は別の日というイメージがありますが、本来1日は、日没から始まると考えられていたためクリスマスというのは12月24日の日没~12月25日の日没までとなります。「イブ」はEVENING(イブニング=晩)の略称なのでクリスマスイブというのはクリスマスの日の夜という意味です。

クリスマスの由来・起源とは?

クリスマスキャンドル
正確な記録がないものの、長きに渡りキリストの降誕日とされていた12月25日。ではなぜ、12月25日がクリスマスとなったのでしょうか?クリスマスの謎をひも解くうえで、太陽との関係が重要と考えられています。

イエス・キリストの誕生は闇夜を輝かしく照らす光とされ、「世の光」「正義の太陽」と呼ばれていました。太陽信仰が盛んだった4世紀ごろのローマでは、12月25日が太陽神「ミトラス」の主祭日でした。そこでローマ帝国が、同じ12月25日を光や太陽にたとえられたイエス・キリストの降誕祭としたとされています。

加えて、この時期は北半球では一番日が短くなる冬至。冬至を過ぎると、太陽の出ている時間が長くなることから「太陽復活の日」とされています。これらの背景から「太陽」や「光」に関連する3つのお祝いを統一して祝祭日とされた可能性があるのです。

クリスマスの定番アイテムの由来・起源

クリスマスを連想させるアイテムはたくさんありますよね。クリスマスにゆかりのあるアイテムにも、それぞれ意味があるのをご存知ですか?ここでは、クリスマスシーズンによく見かけるアイテムについて、由来や起源をご紹介します。

クリスマスツリー

8世紀のドイツでは木を崇拝するドルイド教団員がいました。彼らはクリスマスに樫の木を飾ってお祝いしていたと言われています。ドルイド教団員はのちにキリスト教に改宗しますが、その後も習わしだけが残りました。現在はもみの木が主流ですが、これは三角形の見た目が樫の木に似ているからという理由からです。

トップスター

イエス・キリストはベツレヘムで誕生しました。その際、イエス・キリストの誕生を知らせるためにベツレヘムの星が一際輝いたと言われています。その言い伝えからツリーの一番上に星の装飾を行うようになりました。

オーナメントボール

クリスマスツリーの普及に伴い、ガラス素材のボールを実験的に作ったのが始まりです。その軽さと輝きが好評で、さまざまな種類のものが作られました。

とくに、赤いオーナメントボールは「アダムとイブ(エヴァ)」で登場する「知恵の実」を表しているとも言われています。

クリスマスカラー

キリスト教では特定の色が意味を持ち、クリスマスカラー4色においてもそれぞれの由来があります。

赤:神の愛、キリストの血
緑:永遠の命、神の永遠の愛
白:純潔、純粋な心
金:ベツレヘムの星、富、希望

イルミネーション

イルミネーション
ドイツの神学者であったマルティン・ルターがもみの木にろうそくを飾り付けたのが始まりです。現在では冬の風物詩としてさまざまな公共施設で光の芸術を見ることができます。

クリスマスプレゼント

クリスマスプレゼント
クリスマスプレゼントはサンタクロースのモデルといわれる聖ニコラウスに由来します。ニコラウスは貧しい人々に手を差し伸べ続けていた慈悲深い人物。その彼の行いがプレゼントをあげる習わしとして現在も残りました。

靴下

靴下
こちらもプレゼントを届けてくれるサンタクロースのモデル、聖ニコラウスが関係しています。不幸な3人の娘の話をたまたま耳にした聖ニコラウスは夜にその娘たちの部屋に金塊(財布という説もある)を投げ入れたところ、偶然靴下に入ったことからクリスマスには靴下を飾る習慣が生まれました。

日本でのクリスマスの歴史

クリスマスは日本でも冬の一番大きなイベントとして知られています。はじめて日本にクリスマスの風が流れてきたのは1888年(明治21年)。この頃、海外からクリスマスアイテムの輸入が徐々に始まります。それから、12年後の1900年(明治33年)にはついに日本の物語にサンタクロースが登場します。内容はおじいさんが少年にクリスマスプレゼントを持ってくるというお話で、そのおじいさんの名前は「北國の老爺、三太九郎」。当て字ではありますが、「サンタクロース」を連想させるような名前です。

1902年(明治35年)頃にはクリスマスが行事としても定着し、銀座の有名商業施設でクリスマスの装飾を開始。また、1930年(昭和5年)には「MERRY Christmas」と掲げられたクリスマスを主役とした大イベントが開催されました。

いつの時代も一大イベント、今年のクリスマスも盛大に

国や時代が違うだけでさまざまな歴史的背景があるクリスマス。しかしどこにいても、誰と過ごしていても、クリスマスは私たちにとって特別なイベントであることに違いありません。今回ご紹介した内容により、クリスマスに対する考え方が変わった方もいらっしゃるのではないでしょうか?

街中を彩るクリスマスの飾り付けやイルミネーションを楽しむことができるのは誰かが喜んでくれる人を想像しながら、大切に準備したから。今年も一人ひとりの楽しみ方でクリスマスを過ごしましょう。

参考文献

O・クルマン(2006)『クリスマスの起源』(土岐健治・湯川郁子訳)教文館
若林ひとみ(2010)『クリスマスの文化史』白水社