チョコレート

バレンタインの意味と起源~チョコレートを贈る理由から世界のバレンタイン事情まで~2019.01.12

2月14日といえば、バレンタインデー。日本では、女性が男性にチョコレートを渡して愛の告白をする日として知られています。しかし、バレンタインの風習がいかにして広まったのかご存知ですか?バレンタインの意味や起源、世界の国々のバレンタイン文化についてご紹介します。

バレンタインデーの意味とは

2月14日バレンタインデーは、正確には「St Valentines Day(聖バレンタインの日)」というお祝いの日。日本では女性から男性へチョコレートを贈り、愛を告白する日として親しまれています。

男女で過ごすイメージが強いバレンタインデーですが、日本以外の国では少し意味合いが異なります。世界の国々のバレンタインデーは、家族や友人、恋人にプレゼントを贈り、愛や感謝を伝える日。男女に限らず、大切な人に愛と感謝を届けるお祭りとして知られています。

バレンタインデーの由来・起源とは

ハートの木
日本を含め世界で親しまれている、バレンタインデーの由来・起源をご紹介します。

バレンタインの起源

バレンタインの起源は3世紀のローマにまでさかのぼります。当時のローマでは、故郷に愛する人を残してくると士気が下がるとして、兵士たちの結婚を禁止していました。そんな中、政策に反対し隠れて多くの兵士たちを結婚させていたのが、バレンタインという名の司祭でした。

しかし、掟を破っていたことが知るところとなり、バレンタイン司祭は投獄され、死刑を宣告されます。バレンタイン司祭が殉教した日こそが、2月14日。そして後の496年にローマ教皇ゲラシウス一世がこの日を聖バレンタインデーと定めたのでした。

ロマンティックな起源かと思いきや、聖バレンタインデーはゲラシウス一世の政治的策略であったという説が濃厚であるそう。同時期に行われていた「ルペルカリア祭」をキリスト教のお祭りに転換させるために、実在したキリスト布教の立役者、バレンタインを伝説化したと言われています。

バレンタイン伝説以前の、愛の起源

聖バレンタインデーが定められるよりさらに1250年も前から、実は2月14日には愛に関連する祝祭が行われていました。

当時、ローマでは2月15日は安産と肥沃な地を願う「ルペルカリア祭」が催され、前夜祭から男女の出逢いの場として楽しまれていました。また、3月1日は家族と結婚の女神「ユーノの祝日」であり、ルペルカリア祭を愛の象徴とも言える女神ユーノに捧げていたことも考えられています。

バレンタインデーが愛の日として確立した理由

「ルペルカリア祭」が行われ、家族と結婚の女神「ユーノの祝日」とも関連があったとことから、元々2月14日は愛にまつわる祭日として知られていました。そこに聖バレンタイン伝説が加わり、ローマにおいて愛の日のイメージが確立。

14世紀頃から、フランスなどヨーロッパ諸国にバレンタインデーが広まり、それぞれの国の文化と融合していきました。バレンタイン司祭の死を悼む宗教的意味合いが強かったのですが、徐々に愛に特化したイベントとして親しまれていきました。

バレンタインデーにチョコレートを贈る理由

プレゼント
日本ではチョコレートを渡すことで知られるバレンタインデー。チョコレートを贈る文化のはじまりは、19世紀後半のイギリスだと言われています。その後、バレンタインに贈り物をする習慣がその他欧米諸国へ伝わったとされています。

日本にバレンタインデーができた背景

日本にはじめて「バレンタイン」の名が登場したのは、1956年。新聞に大手百貨店の「バレンタインセール」広告が掲載され、欧米諸国のバレンタイン文化を日本にも取り入れようとする動きがはじまりました。

バレンタインデーが日本ではじまった当初は、贈り物はチョコレートに限定されず、化粧品や衣服などもプレゼントの対象となっていたようです。女性が男性に贈り物をするというイベントが当時日本になかったことが影響して、女性を中心にバレンタイン文化が広まっていきました。

チョコレートがバレンタインの代名詞になった背景

数ある選択肢中の一つであったチョコレートが、バレンタインの定番になったのは1960~70年代頃。バレンタイン文化の普及とともに、国内のチョコレートの年間売り上げは1億円以上も伸びたと言われています。

チョコレートがバレンタインの代名詞と言えるほどの人気を確立した背景は、若年層の間での「義理チョコ」の流行と考えられています。複数の人への贈り物としてお手頃であったことや、見た目がかわいらしい商品が販売されていたことも流行のきっかけになったのではないでしょうか。

現在では、想いを寄せる異性や恋人、家族や友人、職場まで、バレンタインにチョコレートを贈る対象はさまざま。チョコレートの他にもクッキーなどのお菓子や花を添える方も増えてきています。

世界のバレンタインデー事情

恋人
日本国内で独自の進化を遂げてきたバレンタイン。世界各国でバレンタインデーはどのようなイベントなのか、4か国の過ごし方を覗いてみましょう。

アメリカのバレンタインデー

アメリカのバレンタイン事情は、日本とは対照的で、男性から女性に贈り物をするのが主流です。バレンタイン当日は恋人や夫婦でディナーやお芝居を楽しむことが多く、街も賑やかな様子を見せます。

フランスのバレンタインデー

フランスのバレンタインデーは、恋人たちのお祭りの日。恋人同士や夫婦など決まった相手に贈り物をして、一緒に当日を過ごします。男性が女性に花やカードがバレンタイン定番の贈り物です。

ベルギーのバレンタインデー

ベルギーのバレンタインデーは、恋人など男女の関係に限らず、日頃お世話になっている人に感謝を伝える日です。男性が女性にプレゼントをするのですが、品物は花や香水、衣服や電化製品などさまざま。レストランで食事をとることも多く、コース料理などは予約で埋まってしまうそうです。

イギリスのバレンタインデー

イギリスのバレンタインデーは、想いを寄せる人にひそかに想いを伝える日。当日はメッセージカードを贈るのですが、差し出し人の名前は書かず、カードを受け取った方から行動をおこすのです。恋人や夫婦になった後も、そっとカードを置いておくなど、ひそかに贈り物をするという決まりは続いていきます。

バレンタインは世界共通の「愛の日」。あなただけの想いを届けましょう

バレンタインデーは古くから「愛の日」として知られています。国や地域によってバレンタインの習慣は異なり、それぞれ独自の愛の日の文化を築いて、現在まで伝わりました。

想いを寄せている相手や恋人だけでなく、家族や友人への愛を伝える日としても知られるバレンタインデー。聖なる日にはとっておきのチョコレートに気持ちを込めて、大切な方へ届けてみましょう。

参考文献

石井研士(1994)『都市の年中行事-変容する日本人の心性』春秋社
浜本隆志(2015)『バレンタインデーの秘密』平凡社